
日本で最も「田舎」な都道府県はどこ? SNSの声と数値データで徹底比較

「田舎 (いなか)」と聞くと、皆さんはどこを思い浮かべますか? 田んぼや山に囲まれた場所、建物が少ない緑や海に面した場所が多く挙げられると思います。
全国の地区町村数は現時点で1,718ですが、今回は「47都道府県の中で最も田舎なところは?」という各都道府県全体を対象として、最も田舎だと言える都道府県について、データや世論を基に比較・調査を行いました。
※この記事は、当サイトが独自に調査した結果が含まれています。情報提供を目的とした記事であり、特定の都道府県に対して何らかの意図を持つものではありません。
SNS世論でみる都道府県ランキング
6月上旬に当サイト公式のThreadsアカウントにて、「日本で1番田舎だと思う都道府県ってどこですか?」という投稿で実際のSNS上での声を調査しました。
100人以上の方から返信をいただきました。皆さまありがとうございます。

特に多く挙げられたところ
- 秋田県 (15人以上)
- 鳥取県 (10人以上)
- 島根県 (10人以上)
- 新潟県 (5人程度)
こんな意見も…
- 島根県:「過疎」という言葉の発祥地。新幹線は走っていないけど空港は3つ。
- 鳥取県:新幹線が通っていない。全国チェーン店が少ない。
- 熊本県:市電等における全国交通系ICを廃止したから。
- 徳島県:全国で唯一無かった自動改札機が今年6月に初めて設置されたから。
- 岐阜県:ツチノコ目撃件数日本一(東白川村)だから。
- 東京都:地方出身者が集まるから。
- 青森県:「田舎館村」があるから。
データでみる都道府県ランキング
ここまで、SNS上での意見について取り上げてきましたが、数字のデータで比較してみるとどうなるでしょうか。
まずは、省庁が発表しているデータから「田舎」と言える都道府県を調べてみました。いずれも、トップ10位を掲載しています。

都道府県別の人口
2025年の「国勢調査・人口速報集計」のデータです。人口が少ない順です。
| 順番 | 都道府県 | 人口 (人) |
|---|---|---|
| 1 | 鳥取県 | 52 万 (523,732) |
| 2 | 島根県 | 62 万 (629,460) |
| 3 | 高知県 | 64 万 (643,437) |
| 4 | 徳島県 | 67 万 (675,489) |
| 5 | 福井県 | 72 万 (729,386) |
| 6 | 山梨県 | 77万 (779,912) |
| 7 | 佐賀県 | 78 万 (781,214) |
| 8 | 和歌山県 | 86 万 (864,262) |
| 9 | 秋田県 | 88 万 (882,100) |
| 10 | 香川県 | 90 万 (907,725) |
データから分かること
トップ10位のいずれの県も総人口が100万人を切っています。
トップ10位のほとんどは西日本に集中しています。
上位2位の「鳥取県」「島根県」は共通して中国地方の山陰と呼ばれる地域であり、2県の総人口を合計すると宮城県仙台市の総人口と同等になります。
都道府県別の人口増減
2025年の「国勢調査・人口速報集計」のデータです。過去5年間の人口を基に、人口減少率が高い順で並べています。
| 順番 | 都道府県 | 人口増減率 (%) | 人口増減数 (人) |
|---|---|---|---|
| 1 | 秋田県 | -8.07 | -77,402 |
| 2 | 青森県 | -7.88 | -97,589 |
| 3 | 岩手県 | -7.02 | -85,032 |
| 4 | 山形県 | -7.01 | -74,900 |
| 5 | 高知県 | -6.95 | -48,090 |
| 6 | 福島県 | -6.61 | -121,215 |
| 7 | 和歌山県 | -6.32 | -58,322 |
| 8 | 島根県 | -6.21 | -41,666 |
| 9 | 徳島県 | -6.12 | -44,070 |
| 10 | 長崎県 | -6.10 | -80,127 |
データから分かること
東北4県がトップを占め、4県合わせて5年間で約33万人が減少しています。
各都道府県の人口密度とも比較すると、上位を占める地域は人口密度が低く、かつ人口減少率も高いため、より顕著に人口減少が進んでいます。
2020年の国勢調査でも人口減少率トップは「秋田県」で約2%上昇、一方で増加率トップの東京都は2020年では+7.73%だったのに対し、2025年では+1.41%に減少。全国でも東京・沖縄を除く道府県でいずれも増減率がマイナス側に回りました。

都道府県別の人口密度
2025年の「国勢調査・人口速報集計」のデータです。人口密度が低い順です。都道府県の人口と面積を割った、1k㎡に対してどのくらいの人が住んでいるのかを示す指標となります。
| 順番 | 都道府県 | 人口密度 (人) |
|---|---|---|
| 1 | 北海道 | 63.6 |
| 2 | 岩手県 | 73.7 |
| 3 | 秋田県 | 75.8 |
| 4 | 高知県 | 90.6 |
| 5 | 島根県 | 93.8 |
| 6 | 山形県 | 106.5 |
| 7 | 青森県 | 118.2 |
| 8 | 福島県 | 124.2 |
| 9 | 宮崎県 | 131.7 |
| 10 | 長野県 | 144.2 |
データから分かること
宮城県を除く東北5県がランクイン。
最も人口密度が高い東京都は 6,400人/k㎡ に対し、最も低い「北海道」は 67人/k㎡ という結果でした。
可住地面積とその人口密度
通常の人口密度では、その土地全体の大きさを基準としますが、ここでは「可住地」に限定した場合の人口密度で調査してみました。
可住地とは、森林や湿地、標高500m以上の山地などを除く地域のことです。統計局が発表している2024年の「社会生活統計指標」のデータを使用しています。
| 順番 | 都道府県 | 可住地面積人口密度 (人) |
|---|---|---|
| 1 | 北海道 | 222.2 |
| 2 | 秋田県 | 277.4 |
| 3 | 岩手県 | 305.2 |
| 4 | 山形県 | 351.9 |
| 5 | 青森県 | 358.2 |
| 6 | 福島県 | 412.0 |
| 7 | 新潟県 | 461.3 |
| 8 | 鹿児島県 | 466.0 |
| 9 | 島根県 | 505.2 |
| 10 | 富山県 | 541.2 |
可住地面積の割合が低い順でも見てみましょう。
| 順番 | 都道府県 | 可住地面積割合 (%) |
|---|---|---|
| 1 | 高知県 | 16.3 |
| 2 | 島根県 | 18.9 |
| 3 | 岐阜県 | 20.8 |
| 4 | 山梨県 | 21.3 |
| 5 | 奈良県 | 23.1 |
| 6 | 和歌山県 | 23.8 |
| 7 | 長野県 | 24 |
| 8 | 宮崎県 | 24.2 |
| 9 | 徳島県 | 24.5 |
| 10 | 岩手県 | 24.6 |
データから分かること
可住地面積とその人口密度は比例しない。例えば、可住地面積が最も狭い「高知県」ですが、可住地面積1k㎡あたりの人口密度で比較すると下から12番目という結果でした。
通常の人口密度と同様に、「北海道」と「東北5県」がランクインしていて、人口密度が低いということが分かります。
「岩手県」と「島根県」が両方で10位以内にランクイン。可住地面積が狭く、その人口密度も低いということが読み取れます。

森林面積が大きい都道府県
林野庁が発表している2022年の「都道府県別森林率・人工林率」のデータです。面積に対する森林面積の割合が大きい順で並べています。
| 順番 | 都道府県 | 森林率 |
|---|---|---|
| 1 | 高知県 | 84% |
| 2 | 岐阜県 | 81% |
| 3 | 長野県 | 79% |
| 4 | 島根県 | 78% |
| 5 | 山梨県 | 78% |
| 6 | 奈良県 | 77% |
| 7 | 岩手県 | 77% |
| 8 | 和歌山県 | 77% |
| 9 | 徳島県 | 76% |
| 10 | 宮崎県 | 76% |
データから分かること
算出方法の仕様上の結果となりますが、可住地面積と森林面積はほとんど比例しています。
全国的に見ても、都道府県の平均6割以上が森林というデータで、香川県・沖縄県・佐賀県・福岡県・愛知県・神奈川県・東京都・埼玉県・千葉県・茨城県・大阪府を除く36道府県は面積の半分以上を森林が占めています。
山の数が多い都道府県
国土地理院の「日本の主な山岳標高」を基に、1000m以上の山がある都道府県をランキング化しました。
最高地点がある都道府県をカウントしていますが、境界未定の場合は関係する都道府県を全てカウントし、一部主峰の付属の山は除外してカウントしています。当サイトが独自で作成しているデータとなります。
| 順番 | 都道府県 | 主峰数 |
|---|---|---|
| 1 | 長野県 | 152 |
| 2 | 北海道 | 93 |
| 3 | 山梨県 | 57 |
| 3 | 富山県 | 57 |
| 5 | 岐阜県 | 49 |
| 6 | 静岡県 | 46 |
| 6 | 新潟県 | 46 |
| 8 | 群馬県 | 33 |
| 9 | 福島県 | 26 |
| 10 | 岩手県 | 23 |
データから分かること
3つの巨大な日本アルプスに囲まれる「長野県」は、特段と山の数が多いことが分かります。
上位にランクインしている都道府県は、標高が高く独立した山頂を多く持つという特徴があります。一方で、ランクインしていない都道府県は、1,000m未満の里山が多いか、あるいは大きな主峰が聳え立つ地形であると言えます。

利用者数が少ない駅
JRグループの「JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州」における1日あたりの利用者数が少ない駅ランキングを作成しました。
利用者数とは、その駅から乗車した人数のことで、降車はカウントしません。なお、各社ともに具体的な数値を公表しているとは限らず、各種データを当サイトが独自でランキング化しています。
| 平均乗車人数 | 都道府県 | 駅名 |
|---|---|---|
| 0~1人 | 北海道 (JR北海道) | -- 宗谷本線 -- 下沼駅 糠南駅 佐久駅 筬島駅 咲来駅 天塩川温泉駅 日進駅 -- 根室本線 -- 別当賀駅 |
| 新潟県 (JR西日本) | -- 大糸線 -- 小滝駅 | |
| 長野県 | -- 大糸線(JR西日本) -- 中土駅 北小谷駅 -- 飯田線(JR東海) -- 中井侍駅 伊那小沢駅 為栗駅 田本駅 金野駅 | |
| 岐阜県 (JR東海) | -- 高山本線 -- 杉原駅 | |
| 愛知県 (JR東海) | -- 飯田線 -- 柿平駅 | |
| 島根県 (JR西日本) | -- 木次線 -- 八川駅 -- 山口線 -- 本俣賀駅 | |
| 岡山県 (JR西日本) | -- 伯備線 -- 布原駅 -- 芸備線 -- 坂根駅 | |
| 山口県 (JR西日本) | -- 美祢線 -- 湯ノ峠駅 | |
| 0~2人 | 長野県 (JR東海) | -- 飯田線 -- 鶯巣駅 |
| 島根県 (JR西日本) | -- 山陰本線 -- 馬路駅 -- 木次線 -- 出雲坂根駅 | |
| 山口県 (JR西日本) | -- 美祢線 -- 四郎ケ原駅 板持駅 |
データ出典元
JR北海道 駅別乗車人員 (2020~2024年)
JR東日本 各駅の乗車人員 (2024年)
国土数値情報 駅別乗降客数データ (2021年)
統計いといがわ (2025年)
長野県統計書 (2023年)
島根県統計書 (2023年)
岡山県統計年報 (2024年)
山口県統計年鑑 (2025年)
データから分かること
全国的に見て「北海道 宗谷本線」の利用者数が少ない駅が突出して多く、その周辺は大自然で人口が少ない地域です。糠南駅は待合室としてヨド物置が使用されていることで有名です。
「大糸線」や「飯田線」は山岳地帯を走る区間が多く、一部の駅は徒歩でしか辿り着けません。駅周辺の集落も大雨や雪の影響を受けやすい険しい環境にあり、過疎化が進んでいる所がほとんどです。
いわゆる秘境駅と呼ばれる駅が多く並んでいます。スイッチバック区間がある「木次線」や、田園風景から渓谷美まで多彩な景観が楽しめる「芸備線」などは、近年の高速道路の発達や沿線人口の減少に伴い、現在は観光客の利用がメインとなっています。
これらの駅以外にも、利用者が2桁以下の駅は全国的に増加していて、各地で駅の廃止や路線のあり方についての議論が進んでいます。

観光客が少ない都道府県
日本観光振興協会が発表している「デジタル観光統計オープンデータ」から、観光客数が少ない都道府県をランキング化しました。
2025年の1年間あたりの観光客数です。
| 順番 | 都道府県 | 観光客数 (人) |
|---|---|---|
| 1 | 徳島県 | 8,888,340 |
| 2 | 秋田県 | 10,597,261 |
| 3 | 鳥取県 | 12,278,773 |
| 4 | 島根県 | 12,328,297 |
| 5 | 宮崎県 | 12,435,162 |
| 6 | 香川県 | 12,713,585 |
| 7 | 福井県 | 14,122,079 |
| 8 | 青森県 | 14,265,633 |
| 9 | 高知県 | 14,457,786 |
| 10 | 富山県 | 14,689,014 |
データから分かること
森林面積がいずれも大きな地域がランクインしています。大規模なテーマパークや都市型の商業エリアを建設しにくい地形で開発があまり進んでおらず、観光客数が穏やかな数値に落ち着く要因となっています。
お隣同士である山陰の「鳥取県」と「島根県」がほぼ同程度の観光客数となっていて、大都市圏からの距離や地理的な類似性が観光の動向にもそのまま現れています。
様々な意見を踏まえた「田舎」は…
まずはここまで、SNS上の声やデータをご紹介しました。「田舎」と言っても、切り取る視点や意見によって「どこを指すか」は大きく変わるため、一概に特定の場所を決めるのは難しいものです。
そこで、いくつかの「視点別」に特徴的な都道府県をピックアップしてみました。
人口で見るなら...
鳥取県 次いで島根県
観光客の数で見るなら...
徳島県 次いで秋田県
今後の過疎化の可能性で見るなら...
秋田県 次いで岩手県・青森県
のどかさと自然の豊かさで見るなら...
長野県・北海道 次いで岐阜県・山梨県・富山県・高知県
とにかく田んぼを見るなら...
北海道 次いで新潟県
(※データ:農林水産省 令和7年耕地面積)
土地の恵みを活かした暮らしをする人が多いという視点なら...
青森県 次いで高知県
(※データ:2020年国勢調査 第1次産業就業者比率)
車がないと生きていけないかもという視点なら...
福井県・山形県・富山県 次いで群馬県
(※データ:自動車検査登録情報協会 2025年自家用乗用車の世帯当たり普及台数)
このように、数字や環境のどこに注目するかで、私たちが思い浮かべる「田舎」の姿は全く異なるものになります。都会の対義語としての田舎ではなく、それぞれの地域が持つ「独自のグラデーション」があると言えるでしょう。
あなたが思い描く理想の「田舎」は、どの視点に一番近かったでしょうか?自分にとっての「心地よい田舎の基準」を見つけてみるのも面白いかもしれません。











